Windows 10 の Hyper-V 仮想マシンを Windows 11にアップグレード
こんにちは。 Windows 11 がリリースされました。ハードウェア要件が厳しくなり、新しい世代の CPU や TPM 2.0 がインストールする要件となっています。
Windows 11 のシステム要件はこちらから確認できます。
また、利用するハードウェアが搭載しているそれぞれの CPU メーカーでサポートされているプロセッサ一覧です。
- Windows 11 でサポートされている Intel プロセッサ
- Windows 11 でサポートされている Intel プロセッサ
- Windows 11 でサポートされている Qualcomm プロセッサ
Windows10 の設定変更
Hyper-V 仮想マシンを Windows 11 にアップグレードするには、下記の2点に注意が必要です。
- UEFI/セキュアブート
- TPM 2.0
UFFI/セキュアブートの確認
UEFI/セキュアブートを有効にするには、第2世代仮想マシンのインストールが必要です。 もし第1世代の仮想マシンは利用できず、第2世代に変換することもできませんので注意してください。
第2世代仮想マシンを作成するとセキュアブートは既定で有効になりますので特に設定する項目はありません。
仮想マシンの世代は下記のコマンドで確認できます。
Get-VM | select VMName,VirtualMachineSubType
私の環境での確認結果はこのような内容でした。
PS C:\> Get-VM | select vmname,VirtualMachineSubType
VMName VirtualMachineSubType
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AD Generation2
HCI01 Generation2
HCI02 Generation2
WAC Generation2
Win10 Generation2
TPM の有効化
仮想マシン設定のセキュリティから TPM を有効化することができます。
トラステッドプラットフォームモジュールを有効にすることで、仮想マシンで ＴＰＭ 2.0 が有効になります。
OS から確認すると、TPM2.0 が有効になっていることがわかります。
TPM 2.0 が有効になりましたので、他のシステム要件が満たされれば Windows11 にアップグレードすることが可能になります。
Windows11 正常性チェックツール
Windows11 をインストールできる環境か確認できるチェックツールが提供されていますので、これを実行してインストールできるかを確認してみます。 +PC正常性チェックアプリ
実施してみたところ、私の環境では CPU の要件を満たしていない状況でした。
CPU と TPM 要件チェックの無効化
CPU 要件を満たさない環境でも Windows 11 にアップグレードできるよう、インストール手順が提供されています。
しかし、ハードウェア要件を満たさない PC で Windows11 の利用は推奨されておりません。 要件を満たさない PC に Windows11 をインストールした場合、更新プログラムが提供されなかったり、正常に動作しない場合にサポートを受けられない状況となります。 この注意点を認識のうえ、実施してください。
この PC は、Windows 11 を実行するための最小システム要件を満たしていません。これらの要件は、より信頼性が高く、より高品質のエクスペリエンスを保証するのに役立ちます。 この PC に Windows 11 をインストールすることはお勧めできません。互換性の問題が発生する可能性があります。 Windows 11 のインストールを続行すると、PC はサポートされなくなり、更新プログラムを受け取る資格がなくなります。 互換性の欠如による PC の損傷は、製造元の保証の対象外です。
この注意点を認識した上で、CPU や TPM のインストール要件を無効化するレジストリを追加します。 レジストリは下記のコマンドで追加することができます。
reg add HKLM\SYSTEM\Setup\MoSetup /v AllowUpgradesWithUnsupportedTPMOrCPU /t REG_DWORD /d 1 /f
追加後、レジストリエディタで確認できます。
このレジストリを設定できれば、Windows 11 のインストールを実行できます。
Windows11 ISO ファイルのダウンロード
Windows11 の ISO ファイルはこちらで提供されています。
もしダウンロードに失敗する場合は、こちらのスクリプトを試してみてください。
Github で公開されている MedhiaCreationTool.bat ファイルを実行することで、簡単に ISO や USB Boot イメージを作成することができます。
また、もし Visual Studio Subscription をお持ちの場合は、そちらからもダウンロードが可能になっています。
これで Windows 11 にアップグレードする準備がととのいました。
Windows 11 にアップグレード
アップデートする仮想マシンに Windows 11 ISO ファイルを配置し、ISO に保存されている Setup.exe を実行します。
Windows 11 セットアップウィザードが始まりますので、Windows11 のインストールを開始してください。
これで Windows 11 のインストールで数回再起動が実施されます。しばらくするとインストールが完了し、Windows11 が利用できるようになります。
まとめ
Hyper-V 仮想マシンでも Windows11 にアップグレード可能です。ただし、更新プログラムが提供されなかったり不具合に対するサポートを受けられない可能性がありますので、推奨されないハードウェアで利用する場合にはその点に注意してご利用ください！